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ガイダンスカリキュラム
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■■ガイダンスカリキュラム(GC)の広場
−「授業型の生徒指導」の最新情報−

 
2.実践紹介
 
 
   
●学校単位

 

上尾市立西中学校 「社会性を育てるスキル教育」
社会性を育てるというねらいを明確にして実施し,構成的グループエンカウンター,ソーシャルスキルなどを単独で掲げる「技法の導入」をねらいとはしない。
総合的な学習の時間で行い,体験活動の事前事後活動として関連づけることで,生徒に必要性と成果を実感させる流れを形成している。

名称:社会性を育てるスキル教育
対象:中学1−3年
時数:年間35時間
時間:総合から充当し,体験活動と関連づけ
授業者:専門の教師集団
背景:SGE,SST,アサーション。教師の経験
目的:子どもたちが将来社会生活を育むために必要な,コミュニケーション能力,実践力,社会適応,集団適応,規範意識を育む。
開始:2007年から(西中)
教材・指導案:『社会性を育てるスキル教育35時間 中学1−3年』(清水井一編,國分康孝監修)
実践の詳細情報:
 (1)『社会性を育てるスキル教育 実践導入編』 P48-49など
 (2)研究発表会のホームページ
関連した実践:上尾市立南中学校学校

松原市立松原第七中学校 文科省指定研究開発・幼小中連携
文科省の研究開発校の指定を受けてプログラムの開発をして6年目になる。年間30時間ほど人間関係作りに取り組む。昨年度から小学校,幼稚園と11年間に渡るプログラムを作っている。不登校の数が6%から2%に減少した。ストレス反応が減り,学校に対する楽しさや満足度が高まっている。いまは,校区として幼稚園・小学校とともに、地域としての人間関係づくりに取り組んでいる。

名称:人間関係学科(HRS)
対象:中学1−3年。恵我小学校,恵我南小学校と連携
時数:年間30時間程度
時間:総合から充当
背景:ライフスキル
目的:いじめ・不登校の未然防止
開始:2003年から(文科省の研究開発指定)
教材・指導案:冊子,CD-ROMを作成
実践の詳細情報:
 (1)松原七中校区研究開発のページ
 (2)松原七中春の校区人権教育研究会・全体会のまとめ(2009.6.18)
 (3)平成19〜21年度文部科学省「研究開発学校」指定研究報告最終発表会(2009.11.4)のご案内・申し込み・ポスター
 (4)松原七中校区「人間関係学科実施指針」外部pdf(2010.3.24)
    ※同校がGCを生かした学校運営を続けるための手引き
関連した実践:松原市立恵我小学校,松原市立恵我南小学校,恵我幼稚園

草加市立新栄中学校 「たくましく生き抜く生徒の育成」
平成19-20年度の草加市教育委員会委嘱研究を受けて社会性の育成に取り組む。現在,学校の教育課程にスキル教育を位置づけて,学校の実態把握から課題を定め,年間16時間の授業を実施。自尊感情,実践力,規範意識の向上に取り組んでいる。


学校研究課題:人間力の育成
研究主題:たくましく生き抜く生徒の育成
副題:スキル教育の実践を通し社会性を育み不適応行動の解消を図る
対象:中学1−3年
時間:総合的な学習で16時間,特活,道徳
授業者:ローテーション指導(全教師)
研究仮説:従来の生徒指導の取り組みに加え,スキル教育を実践し体験的に学ぶことで,「仮説1:規範意識や自尊感情が育まれ,より豊かな社会性が育成される」「仮説2:学校不適応感をもつ生徒の減少が図れる」
実践:2007,2008年度
取り組みの柱:@スキル学習,Aストレスマネジメント,Bいじめ対応
アセスメント方法:社会性チェックリスト,hyper-QU,いじめアンケート
成果と課題:場に応じた言葉づかいや態度を心がける生徒が増えた。また,授業でも「聞く・話す」などのスキルが生かされる場面が増えてきた。学習を実践に反映する工夫として,行事との関連付けなどを進めていく。
実践の詳細情報:
 (1)平成21年1月27日「生徒指導・教育相談」に関する研究発表会
 (2)草加市立新栄中学校のホームページ


黒潮町立大方中学校 「確かな学力を育むための指導法の工夫と改善」
平成22年度から,高知県教委指定「生徒指導主事養成プログラム」「学力総合支援事業」を受けて,「生徒指導・教育相談」と「学力向上」を柱として取り組みを進めている。その中の生徒指導部で取り組んでいるのが「人間関係づくり」の研修とプログラムの実施である。今年度は、各学年8時間を特別活動の時間に実施している。 生徒同士の関係性を強めることや一つのテーマをもとにスキルを身に付ける内容のものを多くしている。 自己開示・自己管理・他者理解、コミュニケーション能力、主体性の育成に繋げたいと考えている。

研究主題:確かな学力を育むための指導法の工夫と改善
対象:中学1−3年
時間:特別活動
研究仮説:
  【仮説1】生徒指導の充実〜個を高める生徒支援〜 生徒一人ひとりにしっかり向き合い、生活・学習面を支援することで個が高まり、それが集団の高まりに発展すれば、確かな学力につながるであろう。
 【仮説2】学力向上に向けて〜学習支援の充実〜 授業の工夫改善や図書館教育の推進など、特色ある取り組みを展開し、基礎学力の定着及び活用力を伸ばせば、確かな学力につながるであろう。
実践:平成22年度から
取り組みの柱:
  【仮説1】(1)学校風土に関する調査,(2)生徒指導委員会,(3)各種調査の活用,(4)生徒面接週間,(5)人間関係づくりプログラム研修と実施
  【仮説2】(1)基礎的・基本的な知識や技能の習得,(2)「授業づくりスタンダード」の推進,(3)学校図書館教育の推進
成果:
「人間関係づくりプログラム研修と実施」について
  研修で講義を受け、専門的な知識を身につけ、教職員が実際にロールプレイを演じることを通して、人間関係づくりの手法を学ぶ等、その資質向上を図ることができた。また、研修を生かし、学級で「人間関係づくりプログラム」を実施することにより、主体的に行動しようとする生徒が多くなってきている。
「基礎的・基本的な知識や技能の習得」について
  豊富で適切な個別の学習支援と学習環境の充実により、落ち着いた授業が実践できている。結果、どの生徒も前向きに学習に取り組むことができるようになってきた。調査の結果では、家庭学習時間が1時間以上の生徒が94%まで増え、どの学年もしっかりと学習できるようになってきていることが分かる。
アセスメント:Q-U,Σ(シグマ)
実践の詳細情報:
 (1)実践の全体像
 (2)人間関係づくりプログラム 授業案8時間×3学年
 (3)黒潮町立大方学校のホームページ


岸和田市立山直中学校 「ガイダンスカリキュラム(仮称)」
 生徒指導上に課題を抱え、日々生起する問題行動の対処に追われる山直中学校の現状を打開するため、従来の生徒指導の方法に加え、予防的・開発的な授業型の生徒指導を導入する方向に転換を行っている。生徒の人間関係づくりの促進や、ストレスマネージメント、ソーシャルスキルの向上を目指して、平成24年度から実施している。
  教務主任・生徒指導担当を中心に「ガイダンスカリキュラム推進委員会」を設置し、総合的な学習の時間等を使った授業形式のプログラムを計画・実施している。また生徒の人間関係おいて既存の教育活動がもつ効果について再評価を行い、全学級での班活動・係活動や体育大会等の行事、部活動等を積極的に活用するなど、教育活動全体を人間関係づくりに焦点をあてて再構築していきたいと試行錯誤を続けている。
  平成24年度は、全学級での班活動・係活動の推進、クラス開きの工夫、体育大会における生徒主導の取り組み、総合的な学習の時間でのストレスマネージメント学習に重点をおいて取り組んでいる。


名称:「ガイダンスカリキュラム(仮称)」
対象:全学年
時数:ストレスマネージメント学習は5時間、その他特別活動など
時間:総合的な学習の時間、特別活動
授業者:担任を中心に学年で
開始:2012年から
協力:深美隆司氏(あいあいネットワーク of HRS)
目的:@問題行動・いじめ・不登校の未然防止 A親和的な人間関係に基づく主体的な学習活動の推進と学力向上 B教員の資質向上
アセスメント:hyperQ-U、アセス
成果と課題:問題行動・いじめ・不登校について顕著な影響はまだ見られないが、共通の尺度をもとに、様々な世代の教員が意見を交流するなど、学級集団づくりに対する教員の知識や意欲が向上している。授業でも積極的にグループ学習を活用する授業が増えてきている。今後、この取り組みを定着させ、本校独自のスタイルをつくりあげていけるかが課題となる。


松江市立第一中学校 「『かかわり合う集団』と『強い個』の育成をめざして」
 本校の生徒の実態である「適切な人間関係がつくれない(苦手)」「友人とのトラブルに悩み、2年生で不登校が増加」「自尊感情がもてなかったり、集団への所属感が低かったりする」といった点はかねてからの学校課題となっている。
 平成21年度から松江市教育委員会(生徒指導推進室)の「不登校支援アクションプラン」研究指定 を受け、指導主事の派遣や予算措置といった後押しを受けながら改善への取り組みを進めてきた。平成24年度はさらなる改善に向け、「学級集団づくり」と「授業づくり」を学校経営の重点として焦点化し取り組んだ。
 その次のステップとして、平成25年度は松江市教育委員会「第2期不登校支援アクションプラン」の研究指定を受けて、「松江一中人間関係プログラム=こころ・ほっとタイム」の実践を始めたところである(注:「こころ」と「ほっとタイム」の間の「・」は本来はハートの形が入る)。
 平成24年度後半から深美隆司氏を講師に招き、数回の「人間関係プログラム」にかかわる職員研修会や勉強会を行ってきた。70名近くの教職員集団による取り組みとなるので、共通理解・意識統一を図ることがスタートの課題であったが、深美先生に何度も来校いただき、先生の研修会に参加し模擬授業を体験することで、「人間関係プログラム」への理解をすすめることができた。
 「学級集団づくり」の具体的な取り組みの一つとして、「人間関係づくり」にかかわる授業を年間計画の中に位置づけ実施することで、子どもたちが人間関係を構築する際に必要となるスキルを身につけさせたい。自己開示やコミュニケーション、自己管理や他者理解の力を育み、「主体的な個」と「かかわり合う集団」へ変容させていきたい。

名称:「こころ・ほっとタイム」(注:「こころ」と「ほっとタイム」の間の「・」は本来はハートの形が入る)
対象:中学1〜3年
時数:年間8時間(8時間×3学年プログラムを実施)
時間:特別活動
授業者:学級担任と副担任を基本に、学年部教員で授業
開始:2013年4月から
協力:深美隆司氏(あいあいネットワーク of HRS)、松江市教育委員会生徒指導推進室
目的:@不登校および不登校傾向、いじめ、問題行動の未然防止
 A親和的な人間関係に基づく「学び合い」の学習活動の推進と学力向上
 B教員の授業力向上と生徒理解力の深化および同僚性の強化
アセスメント:Q-U、学校生活ふりかえりアンケート
生徒・教員の感想
 初年度なので1年生は深美先生のモデルプログラムを実施(既に「わたしのジャガイモ」は全8クラスで実施)し、2年生と3年生はモデルプログラムから抜粋し学年の実態にあった8時間を構成した(2、3年は「すごろくトーキング」をスタートの授業に当てた)。
〔生 徒〕
・楽しかったです!少し、こころがほっとした。
・班の人と話を聞いているなかでもっと相手について知りたいという興味が出てきました。
・じゃがいもでこんなに話ができるとは思わなかった。
・あまりいろいろな人と話さないので、今回のような時間も必要かなと思いました。
〔教 員〕
・人間関係プログラムの授業は深い。
・授業者のモデリングにより、生徒の反応が全く違ってくる。
・生徒の発言をどう受け止めてどう返すかが難しい。自分の力(授業力、ホールド力)をつけていきたい。
・忙しい中だが、一緒に教具を作成、準備することがいい。(教員)
 深美先生には重ねての来校をお願いし、スーパーバイズを受けながら初年度の取り組みを進めていく。教科授業や学校生活の場でのフィードバックや学校行事との関連付け等は今後の課題と考えているが、まずは「人間関係プログラム」の授業を先生方が実感し、おもしろさや楽しさを生徒と共有しながら一緒に創っていく1年目としたい。

《平成27年度研究実践発表会》
平成27 年度ガイダンス・プログラム推進事業
〜人間関係を大切にした学級集団づくりの取組〜
ガイダンス・プログラム研究指定モデル校(松江市立第一中学校)
1.期日 平成27年11月10日(火)13:10-17:00
2.会場 松江市立第一中学校 松江市外中原町46 () 0852-21-4746
3.主催 松江市教育委員会
4.内容
(1) 公開授業
(2) 実践報告
(3) 講演
  「一中の取組、そしてこれからのガイダンスカウンセリング」(仮)
 講師 高知大学准教授 鹿嶋 真弓 先生
(4) 公開シェアリング (対談)
  コーディネーター 深美 隆司 (あいあいネットワークof HRS 代表)
  パネラー 鹿嶋真弓 (高知大学准教授), 松嶋純子(本校研究主任), 伊藤淳一(本校3年生担任)

詳細をダウンロード(pdf文書)

北海道立長万部高等学校 「キャリア探究学習」
 本校の教育目標達成に向けて,「Student first 〜 生徒最優先」を基本理念とし,生徒・保護者並びに地域の期待や信頼に応える特色ある学校づくりを目指し,次の2点を基本的な柱とする。
 1 言語活動を充実させて確かな学力の向上を図る。
 2 ピア・サポートの実践を通して豊かな人間性を育成する。
 生徒の対人関係や自己表現能力等、社会に生きる力がきわめて不足している現状を改善するための学校教育活動の一環として下記を行っている。@教師の指導・援助のもとに、A生徒相互の人間関係を豊かにするための学習の場を設定し、Bそこで得た知識やスキル(技術)をもとに、仲間を思いやり、支える実践活動であるピア・サポートの導入。

名称:総合的な学習の時間「キャリア探求学習」
     人間関係形成能力(ピア・サポート)
ねらい:(1)「ふるさと学習」「キャリア探求学習」「心とからだの健康学習」の3つを基本的な柱として、自ら学び、自ら考え、主体的に判断できる力を育成する。
(2)地域素材を生かし、環境・平和・健康・ボランティアなどの総合的な課題に取り組む学習活動を行う。
(3)知徳体のバランスのとれた「生きる力」を育むとともに、地域の期待に応える学習活動を行う。

評価の観点:課題発見・設定力(様々な課題から、自らの興味・関心をもとに、適切なテーマを見いだすことができる)。
情報分析・活用力(情報や資料を主体的に収集・選択し、表現方法を工夫できる)。
提言力(他の意見を尊重するとともに、自分の考えをまとめ、提言することができる)。
実践力(既習事項をもとに、自分のできることについて考え、実践できる)
対象:全学年
時数:1学年(8回)2学年(6回)3学年(4回)、3年間で18回(14時間)
時間:総合的な学習の時間
授業者:ピア・サポート班の教師集団
背景:ピア・サポート演習
目的:@コミュニケーション能力を高め、よりよい人間関係を築くことのできる力を育成する。A思いやりのある風土づくりや友達同士が相互にサポートできる力を育成する。
開始:2007年度から(3年目)
教材・指導案:ピア・サポート・トレーナー、ピア・サポート班による展開要領の開発
実践の詳細情報:
 長万部高等学校のホームページ・長高通信等

 
   
●市町村単位
 

さいたま市教育委員会 教育特区・先駆的実践が各地のモデルに
教育特区が認められ,小学校3年生から中学校1年生まで年間18時間つまり1学期6時間を人間関係プログラムを実施。各学期の2週間以内に6時間を行う。授業者研修は,初任者でも全教師が実践できるように,エンカウンターによるあたたかな人間関係作りとソーシャルスキルトレーニングを中心に教える。アセスメントを応用教育研究所の協力を得て開発した。2軸と6つの因子項目を元にしたものを全小中学校に実施する。スキルが身につくと自尊感情が高まることがわかった。またスキルを教えることを通して人格の完成につなげることを頭に置いて実践することが大切だ。

名称:人間関係プログラム(HRTプログラム)
対象:全小学3-6年,全中学1年
時数:年間18時間(各学期始めに6時間)
時間:特区認定を受け「総合」から捻出
授業者:担任が学級で
協力:岡田弘
背景:SGE,SST,アサーション
目的:人と接する際に必要な姿勢・態度,感情のコントロールの仕方,相手の感情を読み取る方法などについて楽しく学び,日ごろの授業や行事などをはじめとする直接体験の場で定着を図る。
開始:2005年から
教材・指導案:各学年毎に子ども向け冊子と教師向け冊子,VTR
実践の詳細情報:
 (1)さいたま市教委のリーフレット pdf
 (2)さいたま市教委の特区「潤いの時間」の説明 pdf
 (3)『新生徒指導ガイド』 P78-83

横浜市教育委員会 子どもの社会的スキル横浜プログラム
小学校から高校まで総合を核として時間数の規定なく実施している。

名称:子どもの社会的スキル横浜プログラム
対象:幼−高校
時数:学校次第
時間:すべての教育活動
授業者:担任
協力:岡田守弘・犬塚文雄
背景:発達課題の達成
目的:子どもたちの人間関係形成能力の開発
目標:自分づくりスキル,仲間づくりスキル,集団づくりスキル
開始:2007年から
教材・指導案:指導案を69個作成しHPで公開
実践の詳細情報:
 (1)横浜市教委のホームページ

福島県教育センター
 「予防・開発的教育相談の推進に関する研究」

研究の方向性を「問題解決的教育相談」から「予防・開発的教育相談」への視点に転換し、研究に取り組む。15〜17年度の3年間で『生きる力を育てる授業実践プログラム』(小・中・高)を開発。この『プログラム』を活用した予防・開発的教育相談の推進を図る。18年度は体験学習型の研修モデルを小・中で試行,19年度には体験学習型の研修モデル活用を本格的に実施し,20年度には小学校から中学校への移行期に焦点を当てた研究を進めてきた。平成21年度も継続して,「予防・開発的教育相談」の推進に取り組んでいる。

名称:予防・開発的教育相談の推進に関する研究
    ―小学校から中学校への移行期に焦点を当てて―(20年度)
対象:小学6年,中学1年
時間:特別活動・総合的な学習の時間等から,「にこにこタイム」として年間10時間
関係者:市町村教育委員会(研究協力地区の小・中学校),福島県教育センター
目的:予防・開発的教育相談として授業に『プログラム』を取り入れることで,小学校から中学校への移行期,いわゆる「中1ギャップ」にどのような影響が出るかを検討する。同時に小・中学校の教員間の連携強化を図り,9年間を見通した展開をめざす。
尺度:hyper Q-U
実施時期:小学6年は3月,中学1年は5月に実施。(19年度の成果を20年度に検証)
開始:2006年(平成18年度)から
実践の詳細情報:
 (1) 冊子pdfファイル16.8MB(平成19年度)49-62pf
 (2) 冊子pdfファイル18.6MB(平成20年度)53-52p
                            【2010年1月5日紹介】

高知市教育研究所−7年に及ぶ不登校への取組み−
  支援から予防へのシフト
当時の教育長の旗振りで「不登校を生じさせない学校づくり」に取り組み7年目。2010年には,長期欠席・不登校ともに減少し,特に小学校では不登校の発生率が全国平均と肩を並べるくらいに減少してきた【下記グラフ参照】。特徴は,一貫した三本柱「チーム支援」「Q−U」「エンカウンター」。その集大成として冊子「あったかプログラム」にまとめ,「人間関係づくりプログラム」の実施を推進してきた。平成22年には市内小学6年生と中学1年生で年間6時間,23年度には小学1年生から中学3年生まで全学年で6時間を標準として「高知市 人間関係づくりプログラム」に取り組む。特筆すべきは,市と県の連携がよいこと,多様な講師から地域の特性に合ったものを吸収しようとしているところだろう。





名称:高知市 人間関係づくりプログラム(高知あったかプログラム)
対象:小学6年と中学1年。H23年度は小学1〜中学3年
時数:年間6時間
時間:特別活動(学級活動)の時間を標準。ただし個々の学校で実情に応じて教育課程を編成。
授業者:担任が学級で
協力:岡田弘,金山元春,鹿嶋真弓,深美隆司,河村茂雄,石隈利紀
背景:SGE,Q-U,チーム支援
プログラムの柱:@豊かな自分づくり(自尊感情の向上),A友達づくり(他者理解
・信頼),B仲間づくり(合意形成・協力)
目的:自分のことを相手にわかってもらえたり,相手のことを理解したりする中で,よりよい人間関係を築いていくこと。
開始:2004年から
教材・指導案:「人間関係づくりプログラム実践資料集」を市内の全教員(約3000
人)に配布
実践の詳細情報:
 (1)冊子「人間関係づくりプログラム実践資料集」
 (2)高知新聞記事2010.4.23
                            【2010年5月22日紹介】

 
   
●都道府県単位

 
千葉県教育委員会  イキイキちばっ子思いやりプラン
小1から中3まで年間4時間の人間的な力をつけるプログラムを19年から全県で実施。プログラムは,最初はコミュニケーションの力,3,4年生は共感,お互いを理解し合う。5年生は問題解決,6年生は自己主張,中学1年はクリティカルシンキング(自分を省みたり批判をする),2年生はセルフコントロール,3年生は意志決定。1年目で,小学校は全学校の92%,中学校は84%が実践した。「楽しそうに取り組んだ」「周りの人のことを気にかけるようになった」「人の話を聞くようになった」「あいさつが多くなった」「トラブルが少なくなった」など成果が報告された。

対象:小学1年−中学3年
時数:各学年4回
協力:中野良顯・NPO教育臨床研究機構
背景:アメリカの人格教育
目的:望ましい人間関係の構築に役立つスキルの指導
目標:話し方聞き方,感情,問題解決,自己主張,クリティカルシンキング,セルフコントロール,意思決定
開始:2007年から
教材・指導案:36本の指導プログラム。DVDで配布
実践の詳細情報:
 (1)千葉県教委のホームページ

石川県教育委員会  人間関係づくり
2009年度から小学校から高等学校まで全クラスで実施する。時間数の規定はない。
名称:人間関係づくり
対象:全小学、中学、高校、特別支援学校
開始:2008年講座の実施と小学5・6年生,中学高校は任意の学年で実施,次年度からの実施計画を作成し,報告する。2009からは各学校の実情に合わせて,時間数を決めて,総合,学活,特別活動等で実施。
関連した実践:さいたま市方式を参考に実施。

静岡県教育委員会  人間関係づくり
名称:人間関係づくりプログラム
対象:全小学3-6年,全中学1-2年
時数:年間4時間(夏休み前に)
時間:特活で
開始:2008年から
関連した実践:さいたま市方式を参考に実施。
 
   
●個人・ネットワーク  

あいあいネットワーク of HRS  2011.4.11更新
「いじめと不登校等の未然防止」をめざして, 「学校が楽しくなれば、ストレスが減る ストレスが減れば、いじめや不登校が減る」というパラダイムのもと、松原第七中学校は8年間にわたり,人間関係づくりに関する授業「人間関係学科」に取り組んできました。研究開発終了に伴い,2011年4月1日より、研究主任だった深美隆司先生が「あいあいネットワーク of HRS」を設立し、松原第七中学校区の人間関係づくりの発展と、一日も早く人間関係学科のようなものが、全国にひろがっていくための応援する会とホームページを立ち上げました。
《できること》
・ガイダンスカリキュラムを実施するための相談
・「出張ファシリテーション」ガイダンスカリキュラムを実施する力量を高める教師研修会の講師
  ※費用はご相談ください
あいあいネットワーク of HRS

 
   
   
   
   
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